「禍福はあざなえる縄のごとし」ということわざがあります。
良いことも悪いことも、それぞれ続けて起こるのではなく、交互に巡り合わせで起こるという意味です。
では、本当にそうかというと、良いことも悪いことも連続で起こったりしませんか?
これは、良いことが起こったときの自分がさらに良いことを引き寄せ、悪いことが起こったときの自分がさらに悪いことを引き寄せた可能性があります。
どういうことか?
人間が、石や棒を持ってマンモスを追いかけ回して捕まえて食べて何とか命をつないでいた頃、こういった大きな食糧の確保のための狩猟にはチームプレーが不可欠でした。しかし、当時はまだコミュニケーションツールとしての言語がありません。そこで、身振り手振りだけでなく、「相手から発せられる非言語の情報」もコミュニケーションの手がかりにしたのです。
人間の神経の伝達には電気信号が使われます。この電気信号の発信には呼吸や心臓の動き、発汗などが伴います。これらは、他人からも感じ取れる非言語の伝達情報なのです。
なので、かつて河合隼雄という大心理学者が述べたように、「暗い顔をしているときに限って、怪しげな拝み屋さんに声をかけられたりする」ということがあります。実際にはそこまで暗い顔をしているわけではないでしょう。心の中の動きや状態を、わかる人には感じ取られてしまうのです。
ではどうすれば良いか?
心の中で発するフレーズ(真言)を決めておくのも良いかもしれません。
「私は運がいい、なぜなら○○だからだ」
「今日も生きていた、自分は幸せだ」
「世界と人類が平和でありますように」
などなど。
「世界と人類が平和でありますように」は、ときどきこのフレーズが白く塗った棒に書かれて道に立っているのを見かけますが、実は自分を利他的な人間に変えるための魔法のフレーズでもあります。
心で唱えれば、顔つきも穏やかになり、身にまとうオーラが変わり、近づいてくる人の種類も変わってきます。